大阪国税局の差し押さえ不動産の売り払いの鑑定評価(公売の評価)

大阪国税局の差し押さえ不動産の売り払いの鑑定評価(公売の評価)

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私は、市有財産の売払、国有財産の売払、それ以外にも様々な公売などの評価をさせて頂いておりますが、差し押さえ不動産の現地帯同で来られる大阪国税局や所轄税務署の方の調査能力は高いと感じています。

公売で必要となる適正な時価の鑑定評価では、取引事例から求められる理論的な価格だけでなく、当該不動産の地域性、市場での需要の有無を慎重に調査する必要があり、私はお会いする前に事前に準備するのですが、現地で合流し、お話したとき、詳細な役所調査だけでなく、不動産業者のヒアリングまで、大阪国税局の職員がされており、驚かされることがあります。

都道府県や市町村が発注する鑑定評価で、発注者自ら、詳細な役所調査だけでなく、不動産業者のヒアリングまでしているのは聞いたことがないですが、大阪国税局の職員は違います。

公売の評価では、以前お会いしたことのある管轄の税務署の職員と今度は大阪国税局の職員としてお会いすることがあるように、公売のお仕事では専門性を重視し、他の市役所と違う人材育成の考えがあるように見受けられます。 そのような専門性を重視する考えから評価のプロが養成されているのだと感じています。

これが司法の面で言えば裁判所の執行官です。裁判所の執行官は、現況調査のプロで、裁判所の書記官から試験を受けて任官されるようです。 執行官は、占有関係の調査や物件の現況確認を行い、現況調査報告書を作成するのが仕事で、その分野の専門性は評価人である不動産鑑定士を凌駕する能力を持っています。

公売

公売情報

公売は、原則としてどなたでも参加できる、国(国税局、税務署)が差し押さえた財産を入札などによって売却する制度のことです。  

大阪国税局の公売情報については、全国の国税局の公売情報と併せて、「国税庁ホームページ」の「公売情報」に掲載していますので、ご覧ください。

大阪国税局

執行官

執行官は,各地方裁判所に所属する裁判所職員で,裁判の執行などの事務を行います(裁判所法第62条,執行官法1条)。 裁判の執行とは,裁判で出された結論が任意に実現されない場合に,強制的に実現することです。例えば,家の明渡しを命じられた人が明け渡さない場合に,その家から,明渡義務を負う人(債務者)を排除した上で,明渡しを受ける権利を有する人(債権者)に引き渡したり,借金を返さない人(債務者)の宝石,貴金属等の動産や手形,小切手等の有価証券(裏書の禁止されているものを除く。)を差し押さえて売却し,その代金を貸主(債権者)に返済するお金に充てるといった職務を行っています。また,不動産の(強制)競売が申し立てられた場合に,不動産の状況等を調査するなどの事務を担当しています。このほか,民事訴訟の裁判関係文書を当事者等に届けるといったことも執行官の職務の一つです。 執行官は,職務を行う際に抵抗を受ける場合には,その抵抗を排除するために,警察の援助を求めることができるなど強い権限が与えられており,その権限を自らの判断と責任において行使しますが,職務の執行については,地方裁判所の監督を受けます。また,執行官は,各地方裁判所によって任命される裁判所の職員ですが,国から給与を受けるのではなく,事件の当事者が納めた手数料を収入としています。

裁判所ホームページ

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